平成6年(1994年) 第59回九州山口薬学大会(沖縄)
○木村紘明 木村寿美絵 安田理恵 梶井浩志 白野陽正 掘 譲 山田克弘
1 はじめに
現在、薬剤師会の社会貢献には、種々の活動が模索され、かつ、実際に実施されているが、その大前提となるのは地域薬剤師会と薬剤師の相互連携が基本になると考えられる。そこで、(社)防府薬剤師会(以下、「会」と言う。)では、(社)防府薬剤師会会員(以下、「会員」と言う。)との相互理解を深めるため、1990年から広報紙「清流」(年5回)発行することになった。
その間3年を過ぎ、今回、「清流」の内容の充実と共に、会員の会の活動に関する意識についてアンケート調査を実施し若干の知見を得たので報告する。
2 調査内容
1994年3月、会員118人を対象とし、広報紙の内容、会の活動に関する意識こついて、調査し、年齢別、男女別等に比較検討した.
3 調査結果
(1)回収について 93人から回答が得られたが(回収率78.8%)、広報紙が届いていない人が3人いた。
(2)広報紙の仕様について 80%以上が現状のままでよいという回答であった。
(3)内容について 会員のフリートークコーナーである「気ままトーク」は、56.3%が現状に満足していたが、33,0%が薬剤師としての経験を含んだ記述を希望していた。
「定例理事会報告」は、37.2%が具体的内容の記述を希望しており、矧こ50才代男性は62.5%と高い値であった。
話題提供の場である「情報アラカルト」は、約90%が現状のままでよいとの回答であった。
「生涯教育」は、内容を具体的に掲載すべきと回答した人が、47.4%(男性37.2%、女性69.0%、現状のまま(表題のみ)と回答した人が42.4%であり、女性が男性の2倍近い値を示していた。
(4)会の活動について 事業を知っていると回答している人は31.9%、理事会の役割を知っていると回答した人は35.1%、委員会の役割等を知っていると回答している人は28.0%といずれも30%程度しか理解していないことが伺えた。特に若い世代はど知らない人が多かった(20才代では、80~100%が知らないと回答した。)。
4 考蕉
「清流」の内容については、概ね好評であり一定の評価を得ていると患われるが、理事会報告、生涯教育の内容を知りたい人が多いことが判明し、もっと詳細こ掲載する必夢があるため、現在ページ数を増やし対処している。
会の活動に関しては、会員の3割しか知っておらず、興味がないか、理事任せにしているという現状が浮き彫りになった。これでは会及び会員の発展に支障が生じると思われる。また会は会員あってのものであり、特に支部単位では一人ひとりの意見が反映されるべきものであり、会は対策を講じる必要があると思われる。
具体的には、特に若い世代を積極的に委員会へ登用し、また関心を促すような環境を造る努力をしていくべきである。
最後に、広報委員会では、そのための会と会員との”かけはし”として、より多くの会員へ興味をもって読んでもらえるよう、今後とも紙面の内容を充実させ活動して行きたいと思っている。